雪豹の旅。

旅行に出かけた先のホテル・観光地などの情報やお得な情報をお届け

鬼怒川温泉:かつて300万人の観光客を迎え入れたホテルたちの今:兵どもが夢の跡・・・廃墟ホテル群

 

星のや きぬ川館本店 鬼怒川観光ホテル東館

宿泊先のあさやホテルから、朝の散歩に出かけました。あさやホテルから瀧見橋をへて鬼怒川を挟んで反対側へ渡り、くろがね橋を渡って戻ってくるという、1時間くらいの散歩道。

正確に書くと、朝の6時半出発で、7時40分にホテル着でした。写真を撮ったり、反対側からホテルに残っている家族に手を振ったりしていたので、道草しながらです。

その道中にかつての温泉の入り口として栄えたホテル群があります。今は廃墟となっています。その対岸には宿泊した、あさやホテル。バブル崩壊とともに足利銀行の経営破綻が追い打ちをかけ、立ち行かなくなった鬼怒川温泉地のホテル・旅館。

その中で、産業再生機構の融資を受けられたホテル・旅館はほんの数軒だったと思います。あさやホテルはそのうちの一軒です。

周辺マップ

お散歩動画です

👇雪豹の旅。動画:あさやホテルから出発して鬼怒川周辺1時間半程度の散歩

youtu.be

 

あさやホテル客室から見た夜のホテル群

あさやホテルのベランダから見える景色。暗くなると渓谷はほとんど見えなくなり、ホテル群が周りの光に照らされて見えます。

鬼怒川観光ホテル東館:比較的綺麗なので廃墟には見えません
鬼怒川第一ホテルときぬ側館本店

対照的に客室に明かりのともるホテル群

朝のホテル群

あさやホテル居室のベランダからの風景です。紅葉の季節なら渓谷がとても綺麗だと思いますが、桜もまだのこの季節、目立つのはわびしい廃墟の姿でした。

川上方面

川上方向に、3つの廃墟ホテルがあります。並んでいます。

3軒が並んでいるので圧巻です

左の低い建物はお風呂か何かでしょうか

こちらは青いテラス。展望台だったのかもしれないですね。景色は最高でしょう。

ここで楽しんだ団体さんやご家族も多いのでしょうね

心無い人の落書き

張り出した角のお部屋。何の部屋だったのでしょうか。

緑色の家具が転がっています。天井から床までガラス張りなので、展望カフェか何かだったのかもしれません。

ホテル正面

あさやホテルの対岸には、今は何もありませんが、以前は何かがあったような跡があります

かつて、ここには一体何が・・・やはりホテルがあったのでしょうか

気になりますね

望遠で撮りましたが、ボイラーでしょうか?

こちらは土台でしょうか。マンホールのふたがあります。

なんでしょう

望遠で取りましたが、今もマンホールの下の何かは使われているのでしょうか

ホテルと、渓谷に面した広い庭があったのでしょうか。

川下方面

こちらにあるのは、岩風呂水明館の跡です。画像は勝手に利用するのはNGと思うので貼れませんが「岩風呂水明館」で画像検索しますと、白黒のそれは素晴らしい御殿のようなお城の様なお宿の写真が出てくると思います。

現在の建築基準法では許可下りないと思いますが、すごい建物が建っておりました。

くろがね橋の下に赤い神橋のようなものがありました

こちらは岩風呂水明館の跡です

あさやホテル出発

朝風呂に入った後、朝食前に散歩に出かけました。本来の目的は、七福邪鬼めぐりスタンプラリーでしたが、前日は雨、翌日は風が強く寒く・・・ホテルの周りをぐるっと一周のみしました。スタンプは2個しか貯められませんでした。

お散歩マップとしても分かりやすくて便利に利用できます。
駅前の観光案内所でもらえます。

あさやホテルから瀧見橋までは、以下のルートです

あさやホテルを出発し、ホテルを出て右方向へ道なりに進みます。
瀧見公園の看板があるので、右に曲がります。
瀧見公園はそれほど広くはありませんが像などいくつかあります
鬼怒太の像があり、ここでスタンプ一個押せました。右はスタンプ台。
公園に続いて、瀧見橋へ向かいます。吊り橋なのでぐらぐらします

瀧見橋からの景色

名前の通り、結の滝があるはずなのですが、見過ごしました。

見えたものは渓谷とそして、やはり廃墟なのです。

吊り橋も見えるのですが、いやでも視界に入っているのが右のホテル群です

正面を向いていても視界に入ってきます。存在を主張するように。
段々と使づいてくるわけです。ゴゴゴゴゴ・・・という感じで。
大丈夫。思い出は訪れた、みんなの心の中にあるから・・・

何十万人という家族、友人たちが、かつて楽しい思い出を作った場所

橋のたもとにあるこちらのグリーンパレスも、今は営業していないようです。
こんなに綺麗なのに。

グリーンパレス対岸の右のホテル沢風も営業していないようです。

ホテル沢風。おおるりグループが一旦営業していたのですが。

絹の渓谷碧流。こちらは営業しています。鬼怒川温泉では、ちょっとリッチであったり、高級志向のほうが向いているのかもしれません。

瀧見橋の反対側から。廃墟ではなく、営業休止のグリーンパレスが見えます。

三大ホテル群、元湯星のや、きぬ川館本店、鬼怒川第一ホテルへ

さて、瀧見橋を渡り、川下に向かいます。この先に、廃墟となった有名なホテルが三棟続きます。

青矢印のルートを歩いて向かいます

湯本星のや

瀧見橋を渡り、川下に向かうとすぐに見えてくるのが元湯星のやです。

まだ看板は残っています

老朽化が進んでいますね

建物はもともとコンクリートむき出しなのでしょうか

屋上のエアコン室外機のプロペラが、カラカラと回っておりました

ブロック塀も苔むして、歴史を感じます

これはこれで、いみじかりけり

そして、この先また・・・続きます

きぬ川館本店

星のやのお隣にあります。かっぱ風呂が有名だったようで、玄関にも、かっぱっぱ、るんぱっぱです。

ホテルや旅館というより、もはや工場跡地見学の様な流れです

かっぱ風呂はどこにあったのでしょうか

枯れた木々の向こうにきぬ川館本店。支店もあったのでしょうか。

正面玄関だったのでしょうね

申し訳ないですが、閉鎖された工場のようです
河童たちも色あせて寂しげです

バリケードもありますが、それでも中に入る人がいるのか、非常階段入口は上れないように板で囲ってありました

上まで登ったら、鬼怒川が一望できそうです

板で囲っている場所もありますが、ガラスが割れたままの所も

バス停がありますが、ここで下車する人はいるのでしょうか。

バス停の名前は特にないものの、バスの発着時間の表は貼ってありました

鬼怒川第一ホテルへつづきます

鬼怒川第一ホテル

3棟の中では比較的外観もまだ綺麗です。

廃ホテルが続きます

一見まだまだ新しく、使えそうな外観です

それでもすでに廃業されています

「歓迎」の文字がまだ新しい

 中にはなぜか土嚢が

対岸のあさやホテル

対岸にあさやホテルがあります

鬼怒川のあちら側とこちら側。駅からの利便性は同じ。景観もほぼ同じ。

 

あさやホテル。左が八番館。右が秀峰館

鬼怒川温泉ホテル東館

そのまままっすぐ、鬼怒川温泉ホテル東館に向かいます。このホテルも、外観が綺麗で、もったいないホテルです。

緑の矢印をたどれば鬼怒川温泉ホテル東館です

細長いホテルが見えてきました。こちらが東館です。

他のホテルと比べると、築年数も浅く、近代的です

遠目に見れば廃墟とは思えません

でも、ガラスが割られていたり・・・

すさんではいますね

令和枯れすすきです

入口です

初代鬼怒川温泉駅

左下に見えるのが、初代鬼怒川温泉駅の跡です。駅の形跡が残っているとすれば、プラットホームだったと思われる平坦なコンクリの段々でしょうか。かつて、温泉の中央口だったホームの上を、電車が走り去ってゆきました。

1027年2月から、1064年10月まで、こちらが鬼怒川温泉の窓口として活躍していました。

現在の鬼怒川温泉駅は2代目です。

このホームの向かいは、今は廃墟となってしまった鬼怒川観光ホテル東館です。

初代鬼怒川温泉駅跡地の上を走りすぎる在来線

 

温泉中央口のバス停

くろがね橋

くろがね橋を渡しますが、この手前に足湯の「鬼怒子の湯」があります。また、橋にはブロンズ像などもあります。

東館の橋から、くろがね橋に降りられます

残念ながら、足湯はお掃除中でした
鬼怒子の像があり、スタンプラリーのスタンプを押せました
くろがね橋にはブロンズ像などがあります
くろがね橋からの風景。空がどんより曇り空なのが残念

ホテルから見えた岩風呂水明館も、間近から撮影できました。

飾りの橋だったようですね。あるいはベランダの手すりのような役割。

くろがね橋を渡りあさやホテルへ戻る

オレンジの矢印です

二つの橋を渡り、ぐるっと回ってあさやホテルに戻ります。

橋を渡り道なりに右方向へ

ムスカリが咲いていました
あさやホテルに戻りました

そのうち行政が動いて取り壊される日が来るかもしれません。思い出の詰まった場所が壊れてゆく事、なくなってゆく事は、やはり寂しいですね。